先生の叱る言葉が理解できない子どもについて ▶5歳男児のお母様より

Q

年中組に通う息子は、元気でわんぱくなため、園の先生から注意を受ける事が多いようです。
心配なのは、「今日は先生にもう練習しなくていいと言われた」とか「年少組に行きなさいって言われた」といった話を息子から聞いた際、息子に「どうして、先生にそう言われたの?」と私が聞いても、息子は叱られた内容が理解できておらず、先生からの印象的な言葉だけが気になっていることです。
できれば、園の先生に叱り方を変えて頂きたいと思っているのですが、どうしたらよいでしょうか。

A

:大人の話す内容の中でも、特に叱る言葉を、子どもが理解できないということはよくあることです。
元気でわんぱくなお子さんなら、きっと体の成長と共に、自己制御力も育って、叱られないような行動を、自らとれるようになるでしょう。
:お子さんは、先生からの印象的な言葉だけが気になっているようですが。
:どんな時に、先生にそう言われたのか、その都度お子さんに聞いていくと、だんだんと、叱られた内容も分かってくるでしょうから、心配しなくて大丈夫です。
:お子さんには、どんなふうに声がけしたら良いでしょうか。
:「あら、大変!何をしてたら、そう言われちゃったの?」
「○○ちゃんが、元気過ぎて、みんなと一緒にできなかったのかしらね」
など、子どもの言い分を聞きつつ、誰を責めるわけでもなく、子ども自身に行動の目的を持たせるように、促す事が良いでしょう。
:お母さまは、園の先生に、叱り方を変えて頂きたいと思っているようですが。
:それは、やめた方がいいでしょう。
確かに、上手な叱り方ではありませんが、先生も一生懸命ですから、お母さまがそれを伝えてしまうと、他のマイナス面が出てきてしまいます。
目的は、お子さんの健やかな成長です。お母さまは、伸び伸びとした生活の中でこだわりを捨て、お子さんが自律的に、行動の制御ができるよう関わっていく事が大切です。その方がきっと、楽しく子育てできるでしょうし、お子さんも、幼児期を活力的に過ごす事ができるでしょう。
多少、先生に叱られようとも、それはお子さんにとって成長の一場面ですから、大らかに寄り添って差し上げて下さい。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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