仕事で園へのお迎えができなくなったお母様について ▶4歳女児のお母様より

Q

これまで私は専業主婦でしたが、家庭の事情で仕事に出る事になりました。そのため、娘の園へのお迎えは、おばあちゃんにお願いすることになったのですが、そのことを娘に話すと、嫌だと泣いて駄々をこねるのです。私もできれば、お迎えに行きたいのですが、どうしても時間の都合がつきません。私が仕事をすることを娘が嫌がっているため、娘を預かって頂くおばあちゃんも、ぐずられたら困ると、不安に思っているようです。来月から働き始める予定なのですが、私もとても不安です。娘にはどう話し、どう接していけばよいのでしょうか。

A

:お母さまの、大変不安なお気持ちはよくわかります。しかし、生活の拠点である家庭生活を経済的に安定させるためですから、やはりご家族で乗り切らなければならないですね。
まず、子どもに対する姿勢をお母さまがきちんと持つ事が大切です。もう4歳のお子さんですので、家族の一員と認め、協力するように求める事だと思います。生活を守るために、家族が力を合わせることは、幼い子も例外ではありません。
「お母さんはこれから、お勤めに行かなくてはならないの。お迎えは、おばあちゃんが行って下さいますからね」と説明することから始めるしかないと思います。
:そう伝えたら、嫌だと泣いて駄々をこねるそうです。
:働く事も子育てすることも、生活にとっては、ぬきさしならない切羽詰まったものですから、あれかこれかを選べるとしたら、仕事内容・時間帯などですね。十分検討して決めたものでしたら、幼い子どもでも、お母さんが働かなければならないことは、理解できるはずです。
そのうえで
・できるだけ、お母さまがお迎えに行くよう努めること。
・おばあちゃんが、どれほどあなたを大事に思って下さっているかを話す事。
・寂しくても、辛抱することが、お母さんを助けることになると話す事。
このような事をきちんと説明して、お子さんを人として尊び、家族の一員として重んずる姿勢があれば、ご家族のきずなが、一層深まる良い機会になると思います。
:おばあちゃんも、不安がっているようですが。
:おばあちゃんには、先ず、よくお願いすることです。そして、お子さんには、おばあちゃんの大変さや、お子さんを思っていて下さることを、きちんと伝え、おばあちゃんと、お子さんをつなげる役割を心をこめて、積極的になさることが重要です。
:お母さまも不安な様子です。
:『案ずるより産むがやすし』という言葉もありますが、新しい生活に真剣に取り組もうとすれば、子どもには必ず伝わります。
帰宅したら、お子さんには待っていてくれたことを褒めて、しっかり抱きしめてあげて下さい。おばあちゃんにはきちんとお礼を言いましょう。お母さんが、自分を大切に思っている事がわかれば、お子さん自身素晴らしい成長をすると思います。
また、お母さまが、今日会った事や、お仕事の話などをすることで、お子さんの視野は広がりますし、一緒に乗り越える同志として、関係を作っていくという気持ちを持っていれば、何も心配はいりません。
そうした中で、おいしいご飯を食べたり、ステキなお洋服を着たり、みんなで楽しく暮らすためには、お母さんはお仕事をしないといけないの。あなたが頼りなのよと、お子さんに言い切ってしまうと良いでしょう。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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