息子は元気でわんぱくですが、友達に意地悪をするような子ではないと、私は思っています。
先日学校で、息子のハンカチと同じものが落ちていたそうです。自分の物だと思った息子が拾ってしまったそうなのですが、実は友達のハンカチだったらしく、その子にドロボウ呼ばわりされたとのことでした。その後、トラブルとなり、その友達のお母さんから息子が悪い子だという内容の苦情を言われました。私は「すみません」とその場では謝りましたが、内心はいら立っています。
今後その親子と、どのように付き合っていったらいいのでしょうか。
M:いくら我が子がわんぱくだとわかっていても、他人に厳しい指摘や苦情を言われたら腹立たしいお気持ちになるでしょう。
T:拾ったハンカチが原因で、お子さんがドロボウ呼ばわりされてしまったようです。
M:このような子どものトラブルは、どちらが悪いということもなく、よくあることです。お母さまは、先ずお子さんの言い分をきちんと受け止めて、何があっても味方であり理解者であることを示し、安心させたうえで相手の立場を考えるゆとりを持たせることが大切です。
「○○君もあのハンカチを大事にしていたんだね」
「同じものを持っていることもあるから気をつけなければね」
というようなことを言って、一歩下がって考えることができるように促してあげるといいでしょう。
お母さまが裁判官のようになったり、相手のお子さんばかりを責めたりしても、うまく治まらないでしょう。
T:相手のお子さんのお母さまから苦情があったそうです。
M:我が子可愛さに、いつも加害者を決めて苦情を言う事が正義だと思っていらっしゃるお母さまも、しばしばいるものです。深刻に考えずに、そういうお母さまなのだなと思って対応することです。
子どもにしても、自分のお母さんが相手に苦情を言いたてることで、自分を守ってくれるという安心感を持つこともあるかもしれませんが、成長してくると事を荒立てたくないために、親にあまり話をしなくなるというお子さんもいます。
T:その場では謝罪したものの、内心はいら立っている様子です。
M:腹の虫が治まらないという言葉もありますが、本当に悔しかったと思います。子どものトラブルの原因は、実はとても他愛のないことが多く、本人同士が「ごめんね」「いいよ」で済むものも、大人がかかわると面倒なことになってしまうこともあります。
T:今後その親子とどのように付き合っていけばいいのでしょうか、とのことですが。
M:子ども同士は、変わらずに遊ぶようになるでしょう。根深く恨んだり、憎んだりすることはないと思います。学校という集団生活の中の出来事ですから、先生も見守って下さっているはずです。そのことを話題に出さず、放っておくことが一番です。
相手のお母さまとは『君子危うきに近寄らず』で、あまり深く付き合わなくてもよいのではないかと思います。怪我などをさせてしまったわけではないのですから、くよくよ悩まず、お付き合いは挨拶程度にとどめ、さらりと振舞う事が一番です。
お子さんの同級生のお母さま達の全員と仲良くすることなど不可能ですから、ご自分にできることをしたら、後はお子さんやご家族との穏やかな生活を大切になさることです。