幼稚園の選択に悩むお母様について ▶3歳男児のお母様より

Q

来年の春から、いよいよ幼稚園に通い始める息子は、近所の友達が通う、近くの園へ行きたいようです。けれども私は、車で送迎することになったとしても、教育方針や環境がしっかりしている園へ入れたいと考え、自宅から遠い園に願書を出しました。
ただ、近所の子ども達と楽しそうに遊んでいる息子の姿をみると、やはり近くの園の方が、良いのだろうかとも思います。今ならまだ、定員に空きがあるようです。どうしたらいいのでしょうか。

A

:大切なお子さんが幼稚園へ入園する際、選択に悩まれることは、親御さんとしてはやはり当然のことだと思います。何が選択の根拠となるのか、それが一番の問題なのでしょうね。
:そうですね。私も周囲からよくそんな話を聞くのですが、『通園方法について』『給食はどんな風なのか』『近所のお友達は通っているのか』『園の特色や教育方針』などを中心に悩まれているようです。
:なるほど。自宅からの送り迎えなどの、時間的な問題や、給食の内容などは、やはり気になりますよね。それらは、お母さまにもすぐにわかる事柄ですね。
:教育方針や環境がしっかりしている園へ入れたいと考え、自宅から遠い園に願書を出した、ということですが。
:幼児教育の目的は、日本中の幼稚園・保育園で共通に決められているものですから、特別にこの園だけにあるというものではありません。
幼児教育は、幼児が幼児期にふさわしい生活をしていれば当然育つもの、育てるべきものを育てることにあります。その目的をしっかり把握して、より良く発達を促すことができるような、環境を特色として備えているかどうか、それが第一のチェックポイントです。
お母さまは、何を教育方針とお考えになって、願書を出されたのでしょうね。
:早期教育やはだし保育、裸保育をやっていたり、英会話や鼓笛隊に力を入れていたりする園がありますから、そういったものを特色として選んでいらっしゃるのではないでしょうか。
:それらの事柄を、特色と考えられることはあるかもしれませんが、それらは方法のひとつですから、何より子どもの『生命の保持・情緒の安定』に対する姿勢と、何を教育の軸に据えているかをごらんになるといいでしょう。
:家の近所の園に通わせた方が良いのかとお悩みのようですが。
:子どもはどんどん新しい友達を作りますから、お子さんの友達のことで悩んでおいでならば、心配いらないと思います。
ただ、お子さんが近所のお友達と仲良く遊び始めたことを、お母さまが喜ばれているのはとても大事なことです。お子さんが、生き生きと遊びを広げていったそのお友達と同じ園に通わせようと、お母さまがお思いになったことも、ある意味正解なのではないかと思います。
もし、お母さまが迷っておいでなら、より通園に負担のないところで考えてみると良いかもしれませんね。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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