お気に入りのタオルが手放せない子どもについて ▶3歳男児のお母様より

Q

息子が入園して3ヶ月がたちました。息子には、赤ちゃんの頃からお気に入りのハンドタオルがあるのですが、それを持って登園しています。
入園当初、わんわん泣いて大変だったので、少しでも気持ちを安定させて欲しいと思い、ずっと持たせていました。泣かなくなって1ヶ月ほどたった頃、もう大丈夫かなと思い、タオルを置いて出掛けるように言ったら、ギャーと大泣きをしたため、断念しました。
このハンドタオルは、いったい、いつまで持っているものなのでしょうか?どんなタイミングで、手放させたらいいのか悩んでいます。

A

:入園は、子どもの新しい生活適応の大きな山場です。お子さんには、気持ちを落ち着かせてくれるハンドタオルがあって、よかったですね。
: 入園当初から、ずっと持っているようです。
:それは、よかったですね。お子さんにとって、そのハンドタオルは、新しい生活適応のために、何よりも頼りになるものなのでしょう。指しゃぶりと同じで、子どもが自分で自分の情緒を安定させようとしている、健気な姿です。
: タオルを置いて出掛けるように言ったら、大泣きをしたとのことです。
:それは当然でしょう。『どうして自分はこのタオルを持っていたいのか』を説明できる年齢ではありませんから、お母さまに分かってもらえないことで、きっと、本当に不安になったのだと思います。
: いつまで持っているものなのでしょうか、とのことですが。
:いつになるのかは、まったくお子さん次第です。誰かが取り上げるのではなく、原則お子さん自身が、手放すことを待つことです。
このようなお子さんは、たくさんいますよね?
: そうですね。タオルだけでなく、お人形や帽子など、子どもによって様々ですが、園に持ってくるお子さんはたくさんいます。実際に手に持っていなくても、カバンの中にあるだけでも、落ち着くようです。
ただ、どのお子さんも、ほとんど卒園までには、手放したり、どこかに忘れたりして卒業していくようです。放すタイミングは、それぞれに違っていて、気付くとなくなっています。
:お子さんが、疲れた時、眠い時、退屈な時に、お母さまの代わりになって落ち着かせてくれているのが、このハンドタオルです。これらのことが、解決したり、乗り越えられたりした時に、消えていくはずです。それこそ成長の証ですから、お母さまは、焦らずに、お子さんの成長を見守っていらっしゃるといいでしょう。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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