すぐに疲れたという子どもについて ▶4歳女児のお母様より

Q

年長組に通う娘は、体の大きさも発達も平均的に見えるのですが、とにかく体力がありません。散歩に出掛けて少し歩くと、すぐに「疲れた」と言いますし、遊園地などに遊びに行っても、いまだにベビーカーに乗りたがります。
娘と一緒に、スポーツをしようと思っても、あまりやりたがらず、遊びといえば、お絵かきや折り紙ばかりです。どうしたら、体を動かすことが好きになり、すぐに疲れることなく活動できるでしょうか。

A

:よく聞くお話ですね。4歳くらいのお子さんには、まだまだあることだと思います。
:体の大きさも発達も平均的に見えるということですが。
:体の大きさが平均的なら、なおのこと心配ないと思います。体力がなかったり、甘えていたりだったとしても、普通に発達されているのでしたら、ゆったり見ていてあげるといいと思います。
:遊園地などに遊びに行っても、いまだにベビーカーに乗りたがるとのことですが。
:お子さん自身が乗りたいと言うなら、ベビーカーにも乗せてあげたらいいでしょうね。そのうちに、恥ずかしがって乗らなくなる時が来ると思います。そして、「歩きたくなったら、歩きなさい」と声をかけておけば、遊園地でも、疲れずにたくさん遊ぶことができるでしょう。
:お子さんと一緒にスポーツをしようと思っている、とのことですが。
:体を動かすことが苦手なお子さんに、無理やりにスポーツに通わせなくても、自然に任せておく方が良いと思います。
:遊びといえば、お絵かきや折り紙ばかりということですが。
:お絵かきや折り紙といった、じっくりとした活動が好きならば、そんな良い事はないでしょう。指を動かし頭を働かせて、自分なりの楽しみ方を持っているお子さんでしたら、その個性を大切にして受容してあげて下さい。お子さんが、出来ない事を見るよりも、出来る事を肯定的に認めてあげることが大切です。
:どうしたら、体を動かすことが好きになり、すぐに疲れることなく活動できるでしょうか。
:先ずは、食事や睡眠など、基本的な生活習慣をきちんと身につけることです。食事の内容や量の見直しから始められるとよいと思います。たくさん食べさせるということではなく、栄養とカロリーについてチェックし、お子さんが好きな物を中心に充実させていかれるとよいでしょう。成長と共に、おのずと体力もついてきますから。運動については、お子さんと手をつないで、一緒に買い物へ出かけるとか、短時間の散歩に行くとか、お家の中ではタオルを使った綱引きで遊ぶとか、そんな簡単な事から始められたらよいと思います。園では、他のお子さんと遊んでいることでしょうし、お子さんに合うことから始めれば、自然な育ちの中できっと『疲れた』という言葉も使わなくなってくるでしょう。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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