食事に時間がかかる子どもについて ▶3歳女児のお母様より

Q

娘は食が細い子どもです。一口が少量なうえに、噛んで飲み込むまでにとても時間がかかるので、食事に一時間かかってしまうこともよくあります。好き嫌いもありますが、それは頑張って少しだけなら食べることができます。
娘は遊びながら食べているわけではないのですが、私は食事の時間が憂鬱で仕方がありません。外食へ行くのも嫌なくらいです。
あまり食べられなくても、時間が来たら食事は終わらせたほうがいいのか、食べられるならば食べさせ続けたほうがいいのか悩んでいます。

A

:古今東西、ご飯嫌いは親を悩ませるものです。私自身も、ご飯を食べてくれない子どもの子育てを経験してきましたから「どうしてこんなにもご飯を食べないのだろう」というお母さまのお気持ちはとてもよくわかります。
:食事の量が少なく時間もかかるとのことですが。
:子育てしている時には、私も子どもと一緒にモグモグゴックンと言いながら食事をしていました。それでも、やっぱりなかなか飲み込んでくれませんでしたね。こんなに食べていなくて、どうして生きていられるのだろうかと不思議に思ったほどです。一度、お医者様にも相談したのですが『子どもは自分に必要な分の栄養はきちんと摂っているから大丈夫』と言われました。なるほど、その通りで、子どもたちのご飯嫌いは何ともし難いものでしたが、皆ちゃんと育ち、何の問題もありませんでした。
:お母さまは、食事の時間が憂鬱で、外食へ行くのも嫌な様子です。
:苦しいお気持ちはとてもよくわかりますが、子どもが元気ならば少しくらい食が細くても大丈夫と開き直ることです。親子で食事の時間が苦痛になるほど、追いつめられては本末転倒です。
外食は、食事への新しい刺激を与えますので、行って見ることには価値があります。バイキングなどで、プリンや鳥のから揚げ、アイスクリームなど意外と喜んで食べることがありますので、残してもかまわないと思って行ってごらんになってはいかがでしょうか。
また、ファミリーレストランのお子様ランチの分量や内容は、とても参考になるものです。お子さんが食べることの楽しさを知るきっかけにもなるかもしれません。
:あまり食べられなくても、時間が来たら食事は終わらせたほうがいいのか、食べられるならば食べさせ続けたほうがいいのか悩んでいます、とのことですが。
:結論的に言えば、適当な時間に終わらせてしまったほうが良いと思います。
「食べられないなら今日はここまでにしましょう」
「残りはあとで食べられるように、この素敵な入れ物に入れて冷蔵庫にとっておきましょうね」
といって、食事は終わらせてしまいましょう。
繰り返すことで、お子さんは、生活にはリズムと順序性があることを学んでいくはずです。食べる量は変わらないかもしれませんが、集団生活のための社会性を育てるチャンスになります。そういったプラスの面を見ながら、生活のリズムを整えてあげてください。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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