兄弟げんかに悩むお母さま ▶小1・5歳男児のお母様より

Q

年中組に通う息子と小学校1年生の息子を育てています。ふたりのケンカが激しくて困っています。弟はワガママだし、お兄ちゃんも悪いところがあり、結局私がイライラして怒鳴って終わるというケンカのパターンです。
ケンカの内容は、テレビを観る時の位置とか、おやつの量とか、おもちゃの取り合いとか、本当にちょっとしたことです。少しくらいならケンカも仕方ないとは思うのですが、見ている方はイヤになるので、ケンカしないですむ方法があるなら教えていただきたいです。また、母親としての兄弟げんかの対応はどのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。

A

:男の子ふたりですから、ケンカは当たり前のようにあるもので、真剣に考えすぎると、イライラしてたまらないでしょうね。
:年中組と小学校1年生の男の子だそうですが。
:激動期のお子さんと、小学校1年生のまだまだ未熟な時期のお子さんがふたりでいたら、理屈抜きにトラブルになるのは自然な姿です。お腹がすいたり、疲れていたり、気に入らないことがあるたびに、じゃれ合うようにぶつかって、それぞれの情緒のはけ口としているのです。お母さまが閉口するのも当然でしょうね。
:兄弟げんかの原因はちょっとしたことらしく、少しはケンカも仕方ないと思っても、見ているとイヤになるとのことですが。
:ケンカの原因がわかっていたり、多少のケンカは仕方ないと思っていらっしゃったり、大変頼もしいお母さまですね。おっしゃる通りで、ケンカは見ていて嫌ですよね。
:どうしたらよいのでしょうか。
:自分の立場を主張し、遠慮なく相手を攻撃して、感情をぶつけることができるのは、兄弟だからです。それに関わるお母さまがどのような態度を取るかということが、二人の関係を良くも悪くもするのです。
喧嘩両成敗という言葉があるように、お母さまが、それぞれの立場を本当に公平に見て、どちらか一方を加害者にしてしまわないことです。
ケンカの原因と思われる事を、お子さんと一緒に考えることで、とるにたらないことだと気が付いて、ケンカも長続きしなくなるものです。
その上で、テレビを見るときの座る定位置や、それぞれのおやつの量、おもちゃを使う頻度など、お子さん二人の言い分を聞きながら、ケンカにならない解決策を提案させるのです。
:兄弟げんかの対応で、母親が気をつけるべきこととはどんなことでしょうか。
:お子さんふたりを、徹底して対等にみることです。年の差は埋められませんが、子どもの思いに差はないはずです。
なんでも公平にすることは、とても難しいですが、子どもが『お母さんは自分のことをきちんと見ていてくれる』と思えるようにすることが大切です。
子どもが『お母さんが自分を理解してくれている』『自分たちが仲良くするとお母さんが喜ぶんだ』と思うと、ケンカもそれ以上エスカレートしないものです。その積み重ねが、仲良く、助け合える兄弟になることへつながっていくでしょう。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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