友達の良くない行動に引きずられている子どもについて ▶小3・小1男児のお母様より

Q

私は二人兄弟の母です。下の息子のことで悩んでいます。優しい子なのですが、周りにいる友達に流されやすいようで、ダメです。
例えば、教室を移動する時に、友達と遊んでいて、時間が守れなかったり、行ってはいけない場所に、友達と行ってしまったりするようです。周りの友達が、悪いことをすると、その仲間に一緒に入っているように見えます。それでは困ると思っているのですが、どう接していったらいいのでしょうか。

A

:小学校1年生くらいですと、まだ自分で物事を判断して、正しいことをしようという力が育っていないお子さんもいるでしょう。集団生活の中で、楽しかったり、ラクだったりする方に流されるということは、よくある事だと思います。
: 性格は優しいけれども、友達に流されやすいようです。
:このお子さんは、兄弟の下ということで、日常生活の中でも、何かを自分が主体的に決めて行動する機会が少なく、誰かが決定したことに従うことが多かったのかもしれません。友達と一緒に行動していれば、ほとんど大した問題もなく、叱られる場合があっても、自分が責任者になる事はないと、体が知っているのでしょう。
: お母さまは、時間が守れない事や、行ってはいけない場所へ行く事を心配して、これでは困ると思っていらっしゃるようです。
:時間を守らないとか、行ってはいけない場所へ行くというようなことは、自分で『これは良くない事である』と知りながら『みんなでやれば怖くない』という心情でやっているのでしょう。
ご家庭で、何でも『自分で考えて決める』というチャンスを与えて、主体的な行動をとれるようなトレーニングをすることが大切です。
: 具体的にはどうしたらいいのでしょうか。
:家族で遊びに行く時や、外食に出掛ける時などに『どこに行きたいか』『何故行きたいのか』『どんな問題があるのか』『みんなが賛成するためにはどうしたらいいのか』などを、考えさせて、提案させることです。家族が提案に納得したら、その決定に従うということを繰り返します。提案が通らなかったり、お子さん自身の思うようにならなかったりすることもあるでしょうが、それも含めて考えさせることが大切です。
子どもに決定する権限を与えて、責任を持って何かをする機会を出来るだけ多くつくり、子どもの間違いも含め、大人がそれを受容することで、主体的にものを考える力が伸びていきます。お子さんひとりひとりの性格も関わっているかもしれませんが、家族みんなで協力して、そういった家庭環境をつくると、きっと変わってくると思います。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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