特定の女の子を嫌う息子について　▶４歳男児のお母様より

Q

息子は年中組に通う、元気な男の子です。元気なのは良いことなのでしょうが、息子の場合は元気過ぎて、園の皆さんにご迷惑をかけているようです。
女の子のお友達から「おばちゃん、○○君、また☆☆したよ！」と苦情をもらうことがあります。そのせいなのか、息子から、ある女の子のことがキライだということを聞きました。大人ならともかく、小さな子どもが、特定の子を嫌うなんてことがあるのだろうかと、少しショックを受けました。息子には、友達みんなを好きになってもらいたいのですが、どうしたらいいのでしょうか。

A

Ｍ：グングン成長していくお子さんのお話ですね。4歳児の活力とお母さまの理想とのズレが見えるようなご相談ですね。
Ｔ： 女の子のお友達から苦情があるようです。
Ｍ：そんなことも、お子さんが元気な証拠ですから「あらそうなの？そんなことがあったの？ごめんなさいね」とお母さまは謝っておく程度で大丈夫でしょう。
Ｔ： お子さんが、ある女の子のことがキライだと言うそうです。
Ｍ：秩序を守る前段階にいる活力的な息子さんに対して、文句を言ったり、注意したり、大人に告げ口したりするお友達のことを、イヤだとかキライだと言っても、何も不思議ではないでしょう。　
「あら～、あんなに可愛らしい子なのにキライなの？」とお母さまは、笑っていればいいでしょう。
Ｔ： 大人ならともかく、小さな子どもが、特定の子を嫌うなんてことがあるのだろうかと、お母さまは少しショックを受けたそうですが。
Ｍ：『子どもの嫌い』は、自分のすることに文句をつける正義感にあふれた女の子をイヤだというような、単純な場合が多いですから、大人と比べて深刻なる必要はないでしょう。
Ｔ： 友達みんなを好きになってもらいたい、とお母さまは思っていらっしゃるようですが。
Ｍ：『みんな仲良し』という言葉はありますが、好きとか嫌いとかいった感情を、誰に対しても同じように持つことはあり得ないことです。また、行動は約束できても、感情は約束できないものです。
みんなを好きで、みんなからも好かれる子になって欲しいと望む事や、周囲から褒められる子どもになって欲しいなどと思わない方が、子育てはラクになると思います。お子さんの自然な育ちを眺めていれば、この年齢にしかない、幼いながらも活力的な姿を、きっと楽しめるでしょう。