子ども同士のトラブルに悩むお母様について ▶小1女児のお母様より

Q

何かと、周囲とのトラブルが多い我が子なのですが。先日もお友達との間でトラブルがありました。
うちの娘が、お友達のAちゃんとおままごとをしている時に、茶色く乾いた葉を粉々にしてかつお節に見たてて遊んでいたようです。Aちゃんはそれを、何も知らないBちゃんに、本当に食べさせてしまったようなのです。そんなトラブルでした。
けれどもAちゃんは、食べさせたのはうちの娘がそうしろと言ったからだと言います。大人が誰も見ていない状況なのですが、こういう場合はどのように対応していったらいいのでしょうか。

A

:子どものトラブルなどいくらでもあるし、お子さんはこれを乗り越えて成長していくのですから、やった・やらないという被害者・加害者意識から入り込むと、面倒なことになります。
:葉っぱを粉にして、お友達に食べさせようとしたことから始まったトラブルのようですが。
:それはちょっと見方を変えたら、とても面白い『ごっこ遊び』ですよね。お母さまは、ユーモアのある楽しい遊びと受け止められ、落ち着いて関われば何ということのない、出来事として乗り越えられるでしょう。
:Aちゃんは、トラブルの原因を作ったのは、娘さんだと言っているようですが。
:思いがけない事件に発展してしまって、責められた時、子どもが誰かのせいにするのはよくあることです。自分が原因になりたくない、誰かのせいにして逃げたいという気持ちになってしまった子どもに、
「それ葉っぱだったの、ごめんなさい」
と言える、勇気を与えることができるのは大人です。
:どうしたらいいのでしょうか。
:どんな小さなことでも、逃げ道を作ってあげることです。
「遊んでいる時はそんなつもりじゃなかったのでしょう?」
「お母さん、ちゃんとわかってるわ」
とまず、お子さんを正当化してあげる事です。そして、
「きっとAちゃんは、みんなに責められて困ってしまったのね。だから、ごめんなさいって言えずに、あなたのせいにしちゃったのね」
「悪い事しちゃったなって思ったら、素直にごめんなさいって言うほうが、きっとみんなわかってくれるのよ」
と、それぞれの立場を正しく理解して、お母さまが誰も責めないでいると、絡んだ糸がほぐれるように、自然に解決していくと思います。小学校1年生くらいですと、まだそういったことは自分でできないことですから、嘘や乱暴に発展していく前に、大人があたたかく手助けをしてあげることが大切です。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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