ママ友の陰口に悩むお母様について ▶3歳女児のお母様より

Q

入園したばかりの娘を通じ、親しくなったママ友達が何人かできました。一緒にご飯を食べたり、公園に出掛けたりと、親子共々、とても楽しい時間を過ごしてきました。ところが最近、そのママ友の中で、陰で私の悪口を言っている人がいる事を、別のママ友から聞いてしまいました。とてもショックを受けています。その悪口を言っているママ友に、何かアプローチをしたほうがいいのでしょうか?また、子どものお友達のお母さん達と、これからどのようにお付き合いをしていったらいいのか、悩んでいます。

A

:お子さんが集団生活をするようになる頃、お母さまも同じように新しい人間関係、つまり社会の仲間入りをすることになります。それは、大人の場合、子どもほど簡単ではないのは、今も昔もあまり変わりはないでしょう。
:いわゆる『ママ友』と、これまで楽しく過ごしてきたのに、陰で悪口を言われていたということですが。
:最初のうちは、お母さまも、今まで知らなかった方達と交流したり、お友達になったりと、新鮮で楽しい時間を過ごされたのでしょうね。けれど、子どもを持つ母親の心は、子どもの体の大きさや物わかりの良さ、運動神経やお行儀など、ありとあらゆることで、自分の子どもと周りの子どもとを比べ、不安定になってしまうことがいくらでもあるものです。また交流が深まり、価値観やペースの違いなどがわかってくると、今まで通りになくなってくることは自然の成り行きです。また、悪気がなくても、本人のいない所で言ってしまった事が、思いもよらず人間関係の悪化を招くことも珍しくありません。
:悪口を言われていたことを気にされているようですが。
:それは、もちろん気になりますよね。安定した気持ちになど、とてもなれないでしょうし、子育てよりも、そのことで疲れきってしまうこともよく分かります。
:悪口を言っていた人に、何か言った方が良いのか悩んでいるようですが。
:どのような伝え方をしたとしても、よい結果は得られないのではないかと思います。誤解が誤解を生んだり、言った言わないとか、誰がどう伝えたかなど、いっそう紛糾することは目に見えています。争い事など、しないに越したことはありません。人間関係を深めることは、難しく努力がいるものです。
『告げ口魔女』という言い方もありますが、誰かと誰かの関係をさくために、告げ口や悪口を言う人もいます。『君子あやうきに近寄らず』の言葉のとおり、そのグループから上手に抜けることが最も良いと思います。 
:子どものお友達のお母さん達と、これからどのようにお付き合いをしていったらいいのか、ということですが。
:誰とも特別な関係を持たず、先ずは、誰にでも気持ちの良い挨拶を心掛けることです。そして、園などの約束事を守り、お母さん同士の助け合いは常識的な範囲を超えない事が肝心です。
『君子の交わりは淡きこと水のごとし』という言葉がありますが、食事会だとか、一緒にお出掛けをするだとか、あまり深入りしないでいることが無難です。幼稚園はお子さん同士が楽しく過ごすところですから、お子さんの楽しい園生活を第一に過ごされたらよいかと思います。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
Copyright(c) Yamanashi Gakuin University. All rights reserved.