大雑把な子どものしつけについて ▶5歳女児のお母様より

Q

年中組に通う娘には、清潔な生活ができるように、手を洗ったらハンカチで拭く事や、鼻水のかみ方等を細かく教えているのですが、遊ぶ気持ちが先走るためか、とても雑で困っています。性格的に、何もかもパパッとすませてしまうところがあるようなので、難しいのかもしれませんが、どうにかして、身につけさせたいと思っています。
私が何度も何度も注意したためか、子どもから嫌がられている感じもするのですが、これからどのように教えていったらよいのでしょうか。

A

:キレイ好きなお母さまのようですね。
お子さんは、年中組ですから、いよいよ活力的になりだし、周囲のものに興味関心がいっぱいな時ですよね。きっと、清潔な習慣に、時間をとられるのがもどかしいほど、遊んでいたいのでしょうね。
:お母さまは、清潔な生活をさせたいようですが。
:汚れていても、気にせずに、夢中に遊んでいるなんて、素晴らしいことです。こんなに活力的なお子さんは、どんどん大切なものを学びとっていきますから、お母さまとしては、『病気にならなければいいわ』くらいのお気持ちでいて、あまり気になさらないことが一番だと思います。
:お子さんは、性格的にもパパッとすませてしまうそうですが。
:性格は、持って生まれたものですから、簡単には変わりませんし、変えようと思っても無理です。この子の『何事もパパッとすませてしまう』ことを長所と受け止めて、喜んでいる方がよいでしょう。
お母さまのお気持ちもよくわかりますが、お母さまがきちんとした生活をしていらっしゃったら、お子さんにも気がつかないうちに清潔な習慣も身に付いてくるものです。
:何度も注意したために、お子さんに嫌がられている様子ですが。
:我が子のことですから、嫌がられているなんてそれほど気にしなくても良いのではないでしょうか。
口やかましく言っても無駄で、笑いながら「この程度で構わない」と受け入れてしまうと、楽になるはずです。大人も子どもも、自分の力で何とかできる事以外、成し遂げられることなどありませんから、言わなくなると、魔法を解くカギのように、両方が楽になると思います。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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