卒園に情緒が不安定になっている子どもについて ▶6歳 女児のお母様より

Q

娘はおとなしいけれど優しい子です。先日、卒園式を終えたのですが、友達や先生と別れる寂しさに、大泣きをしていました。我が子ながら「この子がこんなに泣くのか」とビックリしたほどでした。
娘は今、小学校への入学の喜びより、別れの寂しさの方が大きいようで、元気がなく、ちょっと悲しいことがあると大泣きして、情緒が不安定なようで、どのように接したらいいのか分かりません。

A

:とても優しくて、心の豊かなお子さんですね。
別れの時に、泣くことができるなんてステキな事だと思います。このようなお子さんは、いますよね?
: いますね。寂しさで泣くこととはまた違うのですが、綱引きなどで負けてしまって、悔し泣きをするといった子どもがいつまでも、しゃくりあげているといった光景はよく目にします。子どもが、何かをきっかけに大泣きすることはよくあります。
:泣くことの原因を、大人は決め付けがちですが、子どもは情緒を安定させるために泣いている場合があります。不安定な心を素直に出して、泣くことができれば、気が付かないうちに自分の感情をコントロールできるのでしょう。小学校入学の際に、不安なのは当然です。これまでの、楽しいことや生活の様々な場面を思い出して泣いているのですから、温かく見守っていれば良いと思います。
: お子さんはちょっと悲しいことがあると、大泣きしてしまうようになり、お母さまはどのように接したらいいのかわからない、とのことですが。
:お母さまは、巻き込まれないで見守りながら、気が済むまでお子さんを泣かせてあげることです。泣くことで、自分の情緒を落ち着かせることができるでしょうから。
言葉がけをするとしたら、子どもが気分転換をできるようなことを話しかけることです。例えば、
「あなたは素敵な幼稚園時代を送ったのね。大きくなったら、きっと懐かしく思い出すわよ。それはとっても幸せなことよ」
「小学校へ行ってもきっと、そうなるわよ」
というような言葉がけをしながら、お子さんの成長を見守って差し上げてください。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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