叱られると逆ギレする子どもについて ▶4歳男児のお母様より

Q

年中組に通う息子は、とても元気なため、私が叱って注意しなければならないことが度々あります。夏休みの間は、ほぼ毎日息子を叱っていました。すると最近、私が叱ると、プイッとすねて、別の部屋へ行ってしまうようになりました。逆ギレする態度が許せなくて、また叱ると、ふてくされたり、すごい顔で睨んだりするようになりました。
このままでは困ると思っているのですが、どう接したらいいのか分かりません。どうしたらいいのでしょうか。

A

:活力的な4歳のお子さんに、てこずっておいでのようですね。とても楽しいお話です。夏休みの間、きっとお子さんのエネルギーの発散場所が不十分だったのでしょう。
: お母さまが叱るような場面が、度々あるようです。
:実際に、どんなことで、叱っているのでしょうね。おもちゃを片付けないとか、食事の時にお行儀が悪いとか、大声を出すとか、服を脱ぎっぱなしにするとか、そういったことでしょうか。
: 最近お母さまが叱ると、すねるようになったようです。
:お子さんに、きちんとして欲しいと思うあまりに、お母さまは、4歳の子どものエネルギーを考えずに、一方的にうるさく言ってしまったのではないでしょうか。
: お母さまは、逆ギレするお子さんの態度が、許し難いと思っていらっしゃるようです。
:4歳くらいになりますと、自己主張もそれなりに理由があるものです。お母さまからの、一方的な禁止や命令には従いづらいのだと思います。お子さんは、どうしてわかってくれないんだと、腹立たしく思って反抗しているのでしょう。
: お母さまを、すごい顔で睨むこともあるようです。
:お母さまに対して、言葉では、言いたいことや自分の気持ちを、上手に伝えらないために、それが精一杯の表現方法なのでしょう。
: このままでは困るけれども、どう接したらいいのかわからない、とのことですが。
:子どもの反抗的な行動には、必ず理由があるものです。プイッとすねることも、別の部屋へ行ってしまうことも、睨むことも、『伝えたい』という子どものサインだと受け止めることです。
『この子はどうしてこんなことをするのだろう』『何が不服なのだろう』『何を望んでいるのだろう』といったことを、本気になって考えないと、ますます反抗的になるでしょう。お子さんが成長するにつれて、親の権威などでは、収めることが難しくなります。
: 具体的にはどうしたらいいのでしょうか。
:お互いに気持ちが落ち着いている時に
「お母さんはあなたのことが大好きよ。あなたにもお母さんのことを好きになって欲しいの」
「さっきお母さんのこと睨んだでしょ?お母さんの何を怒っているのか教えてちょうだい」
というようにして、お子さんの言い分を聞く機会を作ることから始めるとよいと思います。
幼稚な答えが返ってきたとしても、とにかく子どもの意見を聞くことに努めていると、子ども自身で自分していることに気が付いて、自分の意思で、お母さまの期待に応えることが始まるでしょう。そうした一歩一歩を踏みながら、お子さんの気持ちを受け止めて、共感しながら、叱り方について考えてみると、お母さまも、気持ちが楽になってくると思います。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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