| どもりの指導は、基本的に「意識させない」ことです。三歳児は会話よりも体の活発さが顕著な時期で、ひとり遊びの多い時期です。お友だちとの関わりで、どもりを強く意識することはないでしょう。それより、大人との関係が影響しているのではないでしょうか。どもりのある子どもは、感受性が強く知的に優れている傾向にあります。この子どもも、先生との関係に積極的なのでしょう。その結果、先生はどもりに注目するようになり、子どもはそれを感じとり、その相互作用でどもりが進んだと推測されます。
どもりについての正しい理解は不可欠です。どもりは言語障害ではなく、リズムの障害といわれています。三歳前後、急速に言葉を獲得し、話したい欲求が高まるのに思うように言葉にならないと、どもりが起こります。これは一過性のものであると言われています。また、下に赤ちゃんが生まれたり、家族の受験や病気などで親が自分にあまり関わってくれないような、心理的に不安定な状態もどもりに影響します。このような背景を知ることで、子どもに対して全人的に関わる事が出来るでしょう。
具体的な指導としては、例えば、子どもが「お・お・お・・・」とどもったら、「おんもに行きたいの?」などと、言葉を受け、引き出してあげましょう。自分の言いたいことが言えると、子どもの情緒は安定します。また、子ども同士の関係を結ぶことも先生の大切な役割です。鉄棒やかけっこなど、言葉という垣根を超えた活動を通して、子ども同士が触れ合うことができるように手助けをしてあげましょう。
お友だちが「話し方がおかしいね」と悪気なく口にする場合には、どもりは悪いことではないと伝えてあげてください。言いたいことがたくさんありすぎるからつっかえてしまうのだけど、ゆっくり聞いてあげれば、素敵なものがたくさん出てくる
のよ、と教えてあげましょう。本人には自信がつくし、他の子もその子を信頼することができます。先生は、焦らずにゆったりと構えて、コミュニケーションをとってあげ
ることが大切です。 |