おしっこを我慢して失敗する子どもについて ▶6歳男児のお母様より

Q

息子はもうすぐ小学生になります。本人は、それをとても楽しみにしているようです。けれども私は、息子がトイレに行くことを我慢しがちなので、心配しています。もう年長組さんなのに、ちびったり失敗したりすることがあるのです。体にも良くないので「我慢してはダメ」と注意するのですが、どうしても我慢してしまうようです。
小学校に入学してからも、おもらしする子なんて、やはりいないですよね?どのように対応したらいいのでしょうか。

A

:小学校への入学を控えて、お母さまもいろいろと気になさっているようですね。ただ、結論から申し上げますと、こういった生理的な問題については、病気でない限り、子ども自身が解決していきますので、心配いらないでしょう。
:年長組さんなのに、まだ失敗してしまうとのことですが。
:お子さんには、おしっこを我慢するほど、夢中になれるものがあるのですから、それでいいと笑っていらっしゃると、お母さまもお気持ちがすこし楽になると思います。
:トイレを我慢するのは体にも良くないのでは、とのことですが。
:確かにおっしゃるとおりですが、その判断は子どもが本能的にするものです。また、お手洗いを失敗して、不快なのは本人ですから、お母さまはとにかく、待っていておあげになったらよいかと思います。
:小学校に入学してからも、おもらしする子なんていないですよね、とのことですが。
:そんなお子さんもいらっしゃるでしょう。おもらしをしてしまっても、心配ありません。学校の先生もプロですから、きちんと対応して下さるでしょうし、学校には予備の着替えも準備されていますから、大丈夫です。
:学校でトイレを失敗してしまった場合に、本人が嫌な思いをするのではないか、という心配もあるようです。
:『本人が嫌な思いをする』ということは、とても大事なことです。トイレを失敗したというその経験で『いつトイレに行ったら良かったのか』ということを、自分で考える機会になりますから。どんなことでも、失敗は悪いこととは限らないものです。
トイレを失敗してしまうということは、道徳的に言えば罪悪でも何でもありませんから、そのことでお母さまが、お子さんを辱めないことです。お母さまの大らかな対応で、時間と共に、お子さんも上手にトイレを済ませられるようになると思いますよ。

(ラジオ番組「楽しい子育て」より)
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